そこまで話して大丈夫?ファンタジスタの機械撤去事情

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ファンタジスタ店長です。

この2016年4月~5月にかけて、短期間で続けて機械の撤去を行いました。

機械の撤去に至った判断や裏事情などを書いてみたいと思います。

maimaiの売り上げ推移

最初に撤去となったのは、大人気音楽ゲームのmaimaiです。今でも全国的に見て大人気と言って差し支えのないタイトルです。

ところがファンタジスタでは撤去となってしまいました。

売り上げの推移については下のツイートを参照して下さい。

このとおり、2015年7月のチュウニズム入荷の翌月から売り上げが三分の一まで落ち込みました。それまでmaimaiをプレイしていたプレイヤーがチュウニズムに移動したことがわかります。

年が明けてから「このまま売り上げが低い場合は撤去の可能性があります」と筐体に告知を貼りましたが、3月になっても改善は見られませんでした。

撤去=廃棄?

お店が「機械を撤去したい」と言っても、引き取り手がいなくては撤去出来ません。引き取り手がいない場合は業者に依頼して廃棄処分しなくてはならないんですが、それにも数万円の費用がかかります。その費用を考えると「撤去→廃棄」という選択はしづらいです。

寂れたゲームセンターで電源の落ちたままの機械を見たことがある人もいるかも知れません。廃棄するお金がもったいない、という場合はそのまま置きっぱなしにすることもあります。

単純に故障していて電源を落としていることもありますが、メーカーが修理対応を行ってない機械については修理することも難しいので、お店側が修理方法を探している期間やむなく電源を落としているということもあるかと思います。

どちらにしても貴重なスペースを無駄にしてしまうので出来るだけ避けたいところですが、廃棄料はゲーセンにとって辛い出費です。後回しにしたくなる気持ちはわかります。

業者からの引き合い

以前にも書いたことがありますが、ゲーセンの機械は受注生産なので、後から買いたいと思ってもメーカーが在庫を持っていないため中古業者から探す必要があります。

なので、まずはお店が中古業者に対して「○○を買いたい」という話を持ちかけます。

それに対して業者が「緊急買取○○」といった情報をゲーセンに流してきます。それを見たゲーセンが業者に連絡を取って、話がまとまった場合に取引成立。無事機械が売れるということになります。

人気機種であるmaimaiについては以前から「××円で買いたい」という話を業者から受けてましたので、いつでも売れる状態でした。

maimaiはバージョンアップが有償で40万円前後かかります。1年~1年半に1回バージョンアップがあるので、ざっくり1ヶ月に3万円ほどバージョンアップ費用に消えていく感じです。最低でもそれを上回らないと利益が出ないのですが、残念ながらうちのmaimaiはそれを下回る売り上げが続いてました。

具体的には毎月1万円近い赤字を出し続ける計算です。それを売却することで100万円以上の現金を手にすることが出来るとなれば、経営者としては決断するしかありませんでした。

maimai撤去の事情はこんな感じです。

 

DDR

ダンスダンスレボリューション。2002年のファンタジスタオープン初年度から長年設置してきたこの機械も撤去となりました。

コナミの製品はアップデートが無償になりましたんで、電気代さえ出ているなら基本的に赤字になることはありません。DDRもそういう意味で設置し続けてもかまわない機械でした。

ですが、今回は撤去という決断をする事になりましたので、その経緯を話したいと思います。

実は修理したばかり

DDRは2015年11月にモニターが故障しました。その際に「修理するか・売るか」という選択に迫られました。

売却した場合はいくらになるか複数の業者に聞いてみたんですが、回答はどこも「値段をつけられない」とのこと。

つまり「買い取り不可」って事です。

となると、「廃棄するか・修理するか」の選択に変わります。しかし、上にも書いたとおり廃棄料というものが必要です。それなら当然修理を選びますよね。

3万ほどかけてモニターを修理し、なんとか再度稼動させる事が出来ました。

バージョンアップで価値が出た

そして今年に入って2016年3月30日、大型アップデートがあり新バージョン「DDR A」となりました。この頃からDDRの中古相場が跳ね上がります。

今まで値段がつかなかったDDRの旧筐体(ブラウン管)でさえも「買いたい」という業者が現れました。

その時に提示された金額が「うちのDDRが稼ぐ利益の約40ヵ月分」でした。

売り上げが下がらないことを前提に40ヶ月設置し続けるか、現金化してしまうか検討した結果、売却を決めました。

「買いたい」といってきた業者がいつもお世話になってる業者さんだったこともありますが、「以前買取不可といわれたものに価値が出た」という心理も働きました。去年故障したことが今回の売却判断を後押したということになります。

 

鉄拳TT2

ファンタジスタで鉄拳が稼いだのは鉄拳3だけ!

それ以降鉄拳は入荷するたびに最終赤字を残すタイトルでした。「今度こそは」「今度こそは」という思いでさまざまな手段を用いて最新機種を置いてきましたが、鉄拳7発売時の値段にギブアップしました。

もともと「鉄拳勢」と呼ばれるプレイヤーが根付いておらず、闘劇予選を開催しても記念参加のプレイヤーばかりで出場意思のない人ばかり。もしかしたら鉄拳7を導入していれば稼いでくれたのかも知れませんが、当時はその選択が出来ませんでした。

鉄拳で遊んでいるのは一部の元気の良い若者たちばかりという状況で、頭の痛い機種の1つでした。

ノアール筐体自体は中古でも人気のある筐体なので、そういう意味では安定した価値を持ってます。

今回撤去の流れになったのは、鉄拳7FRの発売時に筐体ごと入手出来るかも知れないという話を業者にもらったからです(追記:その後この話はなくなりました)。そうなると、今置いてある鉄拳TT2は浮いた存在になってしまうので、売ることにしました。そこそこの値段で売れたと思います。

ちなみに鉄拳TT2の2016年に入ってからの売り上げ平均は月3000円です。電気代が出てたかどうかというレベル。

 

GITADORA

コナミの伝統的音ゲー、ギタドラシリーズの現行版です。

貴重な白筐体ということもあり、中古でも高値で売買されています。ギタドラもmaimaiと同様、売り上げ悪化→撤去のコースをたどるはずでした。

ところが、売り上げ悪化と撤去の可能性を告知したところ、ものすごい反響がありました。撤去を防ぎたいプレイヤーが集まり、その力でインカムは3~4倍まで回復。その熱意に僕も「これは撤去するわけにはいかないな」となり、今でも設置し続けています。ちなみに「撤去を防ぐには5倍のインカムが必要です」と告知しそこまでは売り上げも届いておらず、経営的には売った方が良い状態ではありましたが、足りない分はプレイヤーの熱意で補いました。

ただし、今売り上げはまた落ち始めていますので気をつけてください・・・。

撤去を防ぐために

GITADORAのように少数のプレイヤーに負担をかけなくては維持が出来ないというのは正しい姿とは言えませんが、今のゲームセンター事情では珍しい話ではないのかも知れません。

特に新機種が出てくる時期は、割を食って撤去される機械が増えます。撤去の判断はシビアです。署名がいくら集まろうと、ツイッターでどれだけ広まろうと、撤去を防ぐことは出来ません。撤去を防ぐことが出来るのは売り上げを落とさないことだけです。

近くのゲーセンに撤去されたくない機械があったら、店員さんに「売り上げどうですか?撤去されそうですか?」と聞いてみると良いかも知れません。お店側も何も言わずに撤去するというのはとても心苦しいことなので、そうやって聞いてもらえる方がきっとありがたいはずです。

大事なゲームを遊び続けたいのであれば、遊び続けることでそれを守ることが出来ます!

ジスたん4月0002

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